読みもの

0歳・1歳の赤ちゃんと読む、はじめての絵本

2026.09.20はじめての絵本年齢別おすすめ

赤ちゃんはお話の筋を追えません。でも、声の抑揚や、ページがめくれる音や、大人のひざの感触は、ちゃんと届いています。0歳・1歳の絵本えらびは「理解できるか」ではなく「どんな入口から入るか」で考えると、迷いが減ります。

ここでは4つの入口に分けて並べました。順位ではありません。赤ちゃんの反応を見ながら、合いそうなところから試してみてください。

入口1:音とリズムで遊ぶ

言葉の意味がわからなくても、音そのものが楽しい絵本があります。

もこ もこもこは、「しーん」「もこ」「にょき」という音と、ふしぎな形だけでできています。物語も教訓もないので、大人のほうが先に戸惑うかもしれません。でも赤ちゃんは笑います。読む速さや声の大きさを変えると、そのたびにちがう絵本になります。文は詩人の谷川俊太郎です。

だるまさんがは、「だ・る・ま・さ・ん・が」と読むだけで、読み手の体が自然に左右にゆれます。その動きを赤ちゃんがまねしはじめたら、もう読み聞かせが成立しています。

入口2:めくる動作そのものが楽しい

ページをめくる、という絵本だけの仕組みを使った本です。

いないいないばあは、めくる動作がそのまま「ばあ」になります。にゃあにゃ、くまちゃんが、つぎつぎにこちらを見ます。動物たちがまっすぐ読者と目を合わせる絵なので、生後数か月の赤ちゃんでも顔に反応します。

大人がめくってもいいし、赤ちゃんが自分でめくりたがったら任せてかまいません。順番どおりに進まなくても、絵本は壊れません。

入口3:指さしがはじまったら

1歳前後で、指でさす動作が出てきます。ここから絵本の楽しみ方が一段変わります。

きんぎょがにげたは、その時期にちょうど合う絵本です。にげたきんぎょが、カーテンの模様やキャンディのびんにまぎれこみます。「どこ?」と聞いて、赤ちゃんが「ここ!」と指をさす。その往復が読書になります。むずかしすぎず、簡単すぎない隠れ方が続きます。

このころは、絵本を口に入れたり、放り投げたりもします。それも絵本とのつきあい方のひとつです。

入口4:寝る前の1冊にする

毎晩同じ絵本を読むと、それが「もう寝る時間」の合図になります。

おつきさまこんばんはは、屋根の上に出たおつきさまに挨拶する絵本です。おつきさまの表情が、にっこり、こまった顔、また笑顔と変わっていきます。

おやすみなさい おつきさまは、部屋にあるものひとつひとつに「おやすみなさい」を言っていくうちに、ページをめくるごとに部屋が暗くなっていきます。静かなくり返しが、そのまま子守歌のように働きます。原書はマーガレット・ワイズ・ブラウンの文で、日本語版は瀬田貞二の訳です。

4つの入口のちがい

入口赤ちゃんの反応向いている時間
音とリズムもこ もこもこ/だるまさんが声を出す、体がゆれる元気な時間
めくりいないいないばあ顔を見る、笑うひざの上で
指さしきんぎょがにげた指でさす待ち時間にも
寝る前おつきさまこんばんは/おやすみなさい おつきさま静かになる消灯前

うまくいかない日のこと

最後まで読めない、途中でどこかへ行ってしまう、同じページばかり開く。どれもよくあることです。0歳・1歳のあいだは、1冊を読み通すことが目標ではありません。声が聞こえていれば十分です。

絵本を嫌がる日が続くときは、しばらく本棚に戻しておいて、数か月後にもう一度出してみてください。同じ絵本が、別の絵本のように受け取られることがあります。

まとめ

赤ちゃんの絵本は「音」「めくり」「指さし」「寝る前」のどれかの入口から選ぶと、選びやすくなります。 まずは1冊、くり返し読める本があれば十分です。この街の0歳から読める絵本1歳から読める絵本、それから「はじめての絵本」の一覧も、選ぶときの参考にしてください。

つぎのページ海外の絵本、はじめの3冊はこれ