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絵本はなぜ32ページ? ページ数と「台割」の話

2026.09.26作り方絵本の基礎知識

本屋さんで絵本を何冊か手に取って、ページを数えてみると、同じくらいの厚さのものが多いことに気づきます。

これは偶然ではなく、印刷と製本のしくみから来ている目安です。絵本の作り方 はじめの一歩で「別の回で書きます」とした、ページ数の話をここでまとめます。

1枚の紙に、何ページ分もまとめて刷る

本は、1ページずつ別々に印刷されているわけではありません。大きな1枚の紙の両面に、何ページ分もの版をまとめて並べて刷ります。これを面付けといいます。

刷った紙を決まった順に折りたたむと、ページ番号が順番に並んだ小さな冊子になります。この折りたたんだ束を**折丁(おりちょう)**といい、1つの折丁を「1台」と数えます。

1枚の紙を半分に折ると4ページ、もう一度折ると8ページ、さらに折ると16ページ。折るたびにページ数は倍になるので、1台のページ数は4、8、16といった数になります。よく使われるのは16ページで1台という組み方です。

32ページ=16ページ×2台

絵本によくある32ページは、16ページの折丁を2台重ねた分量です。紙を無駄なく使え、製本の工程もすっきりするので、目安として選ばれやすい数だといわれます。

ただし、すべての絵本が32ページというわけではありません。24ページや40ページの絵本もありますし、赤ちゃん向けの厚紙の絵本のように、まったく別の作り方をするものもあります。判型や紙、印刷所の設備によって、都合のいいページ数は変わります。**「32ページが決まり」ではなく「区切りのいい数にそろえると作りやすい」**と考えておくのがよさそうです。

お話に使えるのは32ページ全部ではない

32ページのなかには、お話以外のページも入ります。

  • 書名や作者名を入れる扉(とびら)
  • 著者や出版社の情報を入れるページ
  • 献辞や、お話が始まる前の一枚絵

こうしたページを差し引くと、お話そのものに使えるのは、見開きにして十数場面ほどになることが多いです。表紙の裏の「見返し」を本文とは別の紙にするか、本文の一部として使うかでも、数え方は変わります。

限られた場面数だからこそ、どこでページをめくらせるかが大事になります。いないいないばあやだるまさんがは、めくる瞬間がそのまま笑いになる絵本です。1場面ずつの重みが大きいぶん、めくりの位置がお話の出来を左右します。

台割 ── どのページに何を入れるかの一覧表

ページ数が決まったら、**台割(だいわり)**を作ります。台割は、どのページに何を入れるかを一覧にした設計図です。

ページ入れるもの
1扉(書名・作者名)
2〜3見開き1:お話の始まり
4〜5見開き2
…………
30〜31見開き最後:お話の終わり
32奥付(出版社などの情報)

これはあくまで一例です。実際の割りふりは本ごとに異なります。

台割を作ると、「見開きがあと何場面あるか」がはっきりします。くり返しと行って帰るで組んだお話を、この表に一場面ずつ入れてみてください。場面が足りなければ削り、余れば間をとる場面を入れます。

手づくり絵本なら、ページ数を自由に決めてかまいません。それでも、紙を折って作る場合は4の倍数にしておくと、綴じたときに白いページが余りません。

まとめ

絵本に32ページのものが多いのは、大きな紙に16ページ分ずつ刷って折る印刷のしくみから来た目安で、絶対の決まりではありません。自分で作るときは、まずページ数を決めて台割を作り、お話を一場面ずつ割りふってみると、めくりの位置が見えてきます。 実際の絵本で場面の数を数えてみたいときは、0歳から読める絵本や3歳から読める絵本を手に取って、見開きを一つずつ数えてみてください。

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