寝る前の絵本は、読み終わったらそのまま明かりを消す絵本です。だから、昼間に楽しい絵本がそのまま夜にも合うとはかぎりません。
ここでは、寝る前の1冊を選ぶときの軸を3つ示してから、この街で紹介している絵本を「夜の過ごし方」ごとに並べました。順位ではありません。その日の子どもの様子に合わせて選んでみてください。
夜の絵本を選ぶ3つの軸
長さ。 眠くなってきた子にとって、長い絵本は途中で集中がとぎれます。ただ、長い本がだめというわけではなく、何日かに分けて読むという方法もあります。
静けさ。 声を出して笑う絵本や、体を動かしたくなる絵本は、気持ちを起こしてしまうことがあります。ページをめくるたびに少しずつ落ち着いていく絵本が、夜には向いています。
終わり方。 読み終えたときに、子どもがどんな気持ちで布団に入るか。ほっとして終わるのか、ちょっとドキドキしたまま終わるのか。これは好みが分かれるところです。
小さい子と:静かに暗くなっていく本
おやすみなさい おつきさまは、部屋にあるものひとつひとつに「おやすみなさい」を言っていく絵本です。ページが進むにつれて部屋の明かりが落ちていくので、読んでいる部屋の電気を少し暗くして読むのも合います。原書はマーガレット・ワイズ・ブラウンの文です。
おつきさまこんばんはは、夜空に出たおつきさまに挨拶する短い絵本です。どちらも0歳・1歳から読めるので、くわしくは0歳・1歳の赤ちゃんと読む、はじめての絵本でも紹介しています。
ちょっとこわいのが好きな子と
ねないこ だれだは、夜の9時に起きているのはだれだ、と問いかける絵本です。ちぎり絵のおばけは、こわいのにどこかやわらかい。せなけいこは、しつけのためではなく、おばけの世界に行ってみたい子どものために描いたと語っていました。「早く寝なさい」の道具として使うより、いっしょにおばけを楽しむつもりで読むほうが、この絵本らしさが出ます。
こわい絵本が苦手な子もいます。嫌がったら無理に読まず、昼間に出してみるのもひとつの方法です。
行って、帰ってくる本
かいじゅうたちのいるところは、部屋に閉じこめられたマックスの部屋が森になり、かいじゅうたちの島へ出かけていく絵本です。夜に始まる冒険なので、寝る前に読むと、布団の中から空想が続いていくような感じがあります。怒った日や大泣きした日の夜に、落ち着いてから読むのもいいと思います。
もりのなかは、黒一色の絵で、ぼくのさんぽに動物たちがつぎつぎ加わっていく絵本です。色が少ないぶん、画面が静かで、夜の読み聞かせでも気持ちが高ぶりすぎません。
何日かに分けて読む本
おしいれのぼうけんは、80ページある長いお話です。一晩で読み切ろうとせず、「今日はここまで」と区切って、数日かけて読むこともできます。続きを楽しみにして眠る、というのも寝る前の読書のひとつの形です。暗やみがこわいお話なので、年長さんくらいからが目安です。
夜の過ごし方で選ぶ
| 夜の過ごし方 | 絵本 | 長さ | 読み終えたときの気分 |
|---|---|---|---|
| 静かに暗くなる | おやすみなさい おつきさま/おつきさまこんばんは | 短い | ほっとする |
| ちょっとこわい | ねないこ だれだ | 短い | ドキドキが残る |
| 行って帰ってくる | かいじゅうたちのいるところ/もりのなか | ふつう | 空想が続く |
| 何日かに分ける | おしいれのぼうけん | 長い | 続きが楽しみ |
まとめ
寝る前の絵本は「長さ」「静けさ」「終わり方」の3つで選ぶと、その日の子どもに合う1冊が見つけやすくなります。 毎晩同じ本でもかまいません。この街の「夜」の絵本の一覧や、4歳から読める絵本も、選ぶときの参考にしてください。