読みもの

表紙・見返し・とびらも絵本のうち

2026.10.24絵本の基礎知識読み聞かせ

絵本を読むとき、つい1場面めから読みはじめて、最後の場面で閉じてしまいがちです。

けれど絵本には、お話の前とあとにも、名前のついた部分がいくつかあります。作り手が手をかけていることも多く、ほんの少し立ち止まるだけで、一冊の味わいが変わることがあります。

カバーと表紙 ── 最初に出会う一枚

本屋さんで見る絵本の多くは、厚い表紙の上に紙のカバーがかかっています。カバーをそっと外すと、下の表紙にはカバーとちがう絵や色が使われている本もあります。家にある絵本で、一度たしかめてみると楽しいかもしれません。図書館の本はカバーがフィルムで留められていることが多いので、無理に外さないでください。

表紙は、子どもが最初に目にする一枚です。100万回生きたねこの表紙のねこの目つきのように、表紙の絵だけで主人公の人がらが伝わってくる本もあります。読みはじめる前に、表紙をしばらく見せてから題名と作者の名前を読むと、お話に入る準備ができます。名前の横の「作」「絵」「訳」の意味は、絵本の表紙の読み方にまとめています。

見返し ── 表紙と本文をつなぐ紙

表紙を開いてすぐ、表紙の裏側と、その向かいのページにまたがる紙を見返しといいます。もともとは、表紙と本文の紙をしっかりつなぐための部分です。

見返しの作り方は本によってさまざまです。

  • 無地の色紙になっている
  • 模様や小さな絵がくり返し描かれている
  • お話の舞台になる風景が描かれている

前の見返しと後ろの見返しで絵が変わっている本もあります。読み終えたあとに前と後ろを見くらべると、お話のあいだに何が変わったのかに気づくことがあります。どんな見返しになっているかは本ごとにちがうので、いつもの一冊で確かめてみてください。

とびら ── お話の入り口

見返しをめくると、書名や作者名がもう一度入ったページがあります。これが**とびら(扉)**です。

とびらに小さな絵が添えられている本、とびらの前からお話が始まっている本もあります。とびらの位置やページ数の割りふりについては、絵本はなぜ32ページ?で台割の話として書きました。

読み聞かせでは、とびらは「さあ、始まるよ」と一息つける場所です。ここで声の調子を整えてから1場面めに入ると、子どもも聞く姿勢になりやすくなります。

奥付と裏表紙 ── お話が終わったあと

本の最後のほうには、出版社や発行の日付、何回刷られたかなどを記した奥付があります。読み聞かせで読み上げる場所ではありませんが、大人が見ておくと、その本が長く読みつがれてきたことがわかることもあります。

そして、本を閉じたときに見える裏表紙。おつきさまこんばんはのように、裏表紙の絵までお話の一部になっている絵本もあります。最後の場面を読んだら、すぐに閉じずに、裏表紙まで見せてから「おしまい」と言ってみてください。

各部分の名前を一覧で

部分どこにあるか見てみたいところ
カバー・表紙いちばん外側主人公の表情、カバーの下の絵
見返し表紙を開いてすぐ/閉じる直前前と後ろで絵がちがうか
とびら見返しの次書名に添えられた小さな絵
奥付本文の最後のほう発行の日付、刷られた回数
裏表紙閉じたときの外側お話の続きのような絵

本によって構成はちがい、見返しが無地のものや、とびらが無いものもあります。

まとめ

絵本は、表紙から裏表紙までをひとつながりの作品として作られていることがあります。読み聞かせのときは、表紙を見せて名前を読み、見返しやとびらで一息ついて、最後は裏表紙まで見せてから閉じてみてください。 読み方そのもののコツは読み聞かせのコツに、図書館で表紙から本を選ぶ話は図書館で絵本を選ぶコツにまとめています。まずは0歳から読める絵本の薄い一冊で、各部分を探してみるのがおすすめです。

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