読み聞かせの途中で、子どもがふいに声を出して笑う。その声を聞くと、読んでいるほうもうれしくなります。
ただ、子どもが笑うところは年齢によってちがいます。赤ちゃんはページをめくる瞬間に笑い、少し大きくなると、登場人物のずるさや、ばかばかしい想像に笑うようになります。ここでは笑いの種類を4つの軸に分けて、この街で紹介している絵本を並べました。順位ではありません。
めくる瞬間に笑う
いちばん小さな子の笑いは、ページをめくる動きと結びついています。
いないいないばあは、「いない いない」で顔をかくした動物たちが、ページをめくると「ばあ」と顔を見せる絵本です。めくる動作がそのまま「ばあ」になるので、赤ちゃんは何度でも同じところで笑います。動物たちがまっすぐこちらを見ているのも、目が合う楽しさにつながっています。
だるまさんがは、「だ・る・ま・さ・ん・が」と左右にゆれたあと、ページをめくると思いがけない動きが出てくる絵本です。「ころんだ」ではないところが笑いどころです。読み手も体をゆらしながら読むと、赤ちゃんもまねをします。めくる前に一拍おく読み方は、読み聞かせのコツでも紹介しています。
見つけて笑う
きんぎょがにげたは、金魚鉢からにげたきんぎょが、部屋のあちこちにまぎれこむさがし絵本です。カーテンの模様や花のなかに、うまくかくれています。見つけた子は「ここ!」と指をさして笑います。見つけられた満足が、そのまま笑いになる絵本です。作者の五味太郎は、「さがす」「あてる」といった遊びを絵本にするのが得意な作家です。
ちゃっかりした登場人物に笑う
3歳ごろになると、登場人物のしぐさや性格で笑うようになります。
どろんこハリーは、おふろがきらいな犬のハリーが、ブラシをかくして家出するお話です。遊ぶたびに汚れて、白い犬が黒い犬のようになってしまいます。家に帰っても家族に気づいてもらえない場面では、子どもは笑いながらも真剣になります。
11ぴきのねこのねこたちは、欲ばりで、約束をやぶります。それでもにくめないのは、作者の馬場のぼるが、ねこたちをしからずに描いているからかもしれません。最後のページには大きな笑いが待っていますが、ここには書かないでおきます。
考えて笑う
りんごかもしれないは、テーブルの上のりんごを見た男の子が、「りんごじゃないのかもしれない」と考えはじめる絵本です。想像がどんどんふくらんで、そのばかばかしさに笑ってしまいます。ことばで考えることが楽しくなってきた4歳ごろからの子に向いていて、大人が読んでも笑えます。
年齢と笑いの種類で選ぶ
| 絵本 | 年齢の目安 | 笑いの種類 | 読みどころ |
|---|---|---|---|
| いないいないばあ | 0歳ごろ〜 | めくる | 目が合う「ばあ」 |
| だるまさんが | 0歳ごろ〜 | めくる | 体ごとゆれる |
| きんぎょがにげた | 1歳ごろ〜 | 見つける | 指さしで「ここ!」 |
| どろんこハリー | 3歳ごろ〜 | 登場人物 | 色が逆になるハリー |
| 11ぴきのねこ | 3歳ごろ〜 | 登場人物 | にくめないねこたち |
| りんごかもしれない | 4歳ごろ〜 | 考える | 広がりつづける想像 |
笑える絵本は、気持ちを起こしてしまうこともあります。寝る前よりも、昼間や夕方に読むほうが合う場合があります。夜に読む絵本は寝る前に読みたい絵本でまとめています。
まとめ
笑える絵本は「どこで笑うか」で選ぶと、子どもの年齢に合った1冊に出会いやすくなります。 赤ちゃんにはめくる笑い、大きくなったら登場人物や想像の笑いへ。この街の「わらえる」の絵本の一覧や、0歳から読める絵本もあわせて見てみてください。