読みもの

食べものの絵本 ── 読むとおなかがすく

2026.09.28おすすめ選びかた読み聞かせ

食べものの絵本は、読み終わったあとに「これ、食べたい」「つくってみたい」と子どもが言いだす絵本です。絵本の中と台所がつながる、めずらしい種類の本かもしれません。

ひとくちに食べものの絵本といっても、楽しみ方はいろいろです。ここでは3つの軸に分けて、この街で紹介している絵本を並べました。順位ではありません。

軸1:作るところを見る

材料を用意して、まぜて、焼く。できあがるまでの手順をじっくり見せてくれる絵本です。

しろくまちゃんのほっとけーきは、しろくまちゃんがお母さんとホットケーキを作る絵本です。フライパンの中で生地が少しずつ焼けていく見開きには、「ぽたあん」「ぷつぷつ」といった音の言葉が並びます。子どもが指でなぞりながら、いっしょに声に出すページです。たまごを落としたり粉をこぼしたりする場面もあり、お手伝いをしたがる時期の子には身近に感じられます。

ぐりとぐらは、のねずみのぐりとぐらが、森で見つけた大きなたまごでカステラを焼くお話です。たまごが大きすぎて運べないので、道具のほうを運んで、その場で焼く。この段取りのおかしさも、作る絵本ならではの楽しさです。文は中川李枝子です。

軸2:選ぶ・数える

たくさんの食べものが並んでいて、ページの前で立ち止まってしまう絵本です。

からすのパンやさんには、いろいろな形のパンがずらりと並ぶ見開きがあります。「どれにする?」と聞くと、子どもはなかなか決められません。1回の読み聞かせでこのページだけに時間をかけても、それでいいのだと思います。作者はかこさとしです。

はらぺこあおむしは、あおむしが曜日ごとに食べるものを増やしていく絵本です。りんごを1つ、なしを2つと、数と曜日が自然に入ってきます。食べたあとの穴に指を入れられるしかけもあり、小さい子とは「読む」より「遊ぶ」に近い時間になります。作者はエリック・カールです。

軸3:食べものがお話を動かす

食べものそのものより、「食べたい」「とりたい」という気持ちがお話を前に進める絵本です。

おおきなかぶは、大きくなりすぎたかぶを、みんなで「うんとこしょ どっこいしょ」と引っぱる昔話です。かけ声をいっしょに言えるので、読み手と聞き手が一緒にかぶを引っぱっているような気分になります。

11ぴきのねこは、いつもおなかをすかせたのらねこたちが、大きな魚をつかまえに出かけるお話です。空腹が冒険のきっかけになり、ねこたちのちゃっかりしたところが笑いを生みます。3歳を過ぎて、少し長いお話を楽しめるようになった子に向いています。

3つの軸のちがい

軸絵本読んでいるときの様子目安
作るしろくまちゃんのほっとけーき/ぐりとぐら音をまねる、手順を先に言う2歳ごろ〜
選ぶ・数えるからすのパンやさん/はらぺこあおむし指さす、数える、穴に指を入れる2歳ごろ〜
お話を動かすおおきなかぶ/11ぴきのねこかけ声を合わせる、笑う2歳ごろ〜(11ぴきのねこは3歳ごろ〜)

食べものの絵本は、おやつの前や、いっしょに料理をする日の前後に読むと、絵本の中のできごとが子どもの手の感覚とつながります。ただ、食事の直前に読むと「これが食べたい」が止まらなくなることもあるので、そこはご家庭の様子に合わせてください。

まとめ

食べものの絵本は「作る」「選ぶ・数える」「お話を動かす」のどれを楽しみたいかで選ぶと、その日の子どもに合う1冊が見つかります。 この街の「食べもの」の絵本の一覧や、2歳・3歳におすすめの絵本もあわせて参考にしてください。

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