読みもの

子どもといっしょに絵本を作る

2026.10.15作り方読み聞かせ

絵本を作るのは、大人だけの楽しみではありません。お話を考えるのも、絵を描くのも、子どもはもともと得意です。

ここでは、絵本の作り方 はじめの一歩の流れを、子どもといっしょに進めるときのやり方にしてまとめます。字が書けない年齢でも、写真を使えば始められます。

大人の役目は「書きとめる人」

親子で作るときに、いちばん大事な決まりはひとつです。お話を決めるのは子ども、大人は書きとめる係。

大人が筋を整えたくなる場面はたくさんあります。話が急に飛ぶ、同じことを何度も言う、終わり方がない。でも、その飛び方やくり返しこそが、その子にしか作れない部分です。おおきなかぶのように同じ言葉が何度も来るお話を、子どもは聞くのも話すのも好きです。書きとめるときは、言い直さず、言ったとおりの言葉で書きます。

話を引き出したいときは、答えが決まっていない質問をします。

引き出す質問ねらい
「それから、どうなったの?」次の場面を作ってもらう
「そのとき、だれがきたの?」登場人物を増やす
「そこは、どんなところ?」絵にする材料を集める
「最後は、どこに帰る?」お話の終わりを見つける

最後の質問は、絵本のお話の作り方で書いた「行って帰る」形につながります。終わりが決まらないときの助けになります。

方法1 ── 子どものお話に、子どもが絵をつける

いちばん基本の作り方です。

  1. 子どもが話すお話を、大人がノートに書きとめる
  2. 場面ごとに区切り、1場面に紙を1枚ずつ使う
  3. 子どもが絵を描き、大人が文を書き入れる

場面の区切りは、子どもといっしょに決めます。「ここでめくったら、びっくりするかな?」と聞いてみると、めくる楽しさにも気づけます。いないいないばあやきんぎょがにげたをいっしょに読んで、「めくると何かが変わる」感覚を先に味わっておくのもいい準備です。

文はできるだけ短くします。「絵に描いてあることは、文で言わなくていい」という考え方は、絵本の文章の書き方でも書いたとおりです。

方法2 ── 写真絵本を作る

絵を描くのがまだむずかしい年齢なら、写真を使います。

身近なものほど、絵本の題材になります。ぬいぐるみを家のあちこちに置いて撮れば「くまさんのおさんぽ」に、朝起きてから寝るまでを撮れば「○○ちゃんのいちにち」になります。写真を印刷して紙に貼り、子どもが言った言葉を下に書き添えます。

写真絵本のよいところは、子ども自身が登場人物になれることです。自分が出てくる本は、何度でも「よんで」と持ってきます。

撮るときは、1枚ずつ主役をはっきりさせます。何でも写りこんだ写真より、ひとつのものに寄った写真のほうが、ページをめくったときに伝わります。

方法3 ── いままで描いた絵を一冊にする

ふだん描きためている絵があれば、それを並べて本にすることもできます。

絵を床に並べて、「この絵とこの絵は、どうつながる?」と聞いてみてください。ばらばらに描いた絵に、子どもがあとから筋をつけてくれます。

綴じて、読み聞かせる

できたら、本の形にします。小さな子と作るなら、見開きごとに貼り合わせる方法が扱いやすいでしょう。紙が厚くなってめくりやすく、ページの順番も考えなくてすみます。くわしくは手づくり絵本の製本にまとめました。

表紙には、題名と「さく」「え」を入れます。作者のところに子どもの名前が入るだけで、本はぐっと「自分の本」になります。表紙の書き方は絵本の表紙の読み方も参考になります。

完成したら、大人が声に出して読み聞かせます。家族のだれかに読んでもらうのもいい時間です。

まとめ

子どもと絵本を作るときは、お話を決めるのは子ども、大人は書きとめる係です。字や絵がまだむずかしい年齢でも、写真を使えば一冊にできます。 作るときの参考にするなら、2歳から読める絵本や3歳から読める絵本を、子どもといっしょに「どこでめくると楽しいか」に注目しながら読んでみてください。

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