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絵本の絵の描き方いろいろ ── コラージュ・ちぎり絵・線画

2026.10.03作り方絵本の基礎知識

絵本を作りたいけれど、絵に自信がない。そう感じて手が止まっている人は少なくありません。

でも、本棚の絵本をよく見ると、筆でていねいに描いた絵ばかりではないことに気づきます。紙を切って貼ったもの、ちぎって貼ったもの、黒い線だけのもの。絵本の作り方 はじめの一歩で「自分が続けられる方法を選ぶ」と書いた、その選択肢をここで具体的に見ていきます。

コラージュ ── 色を作ってから、切って貼る

コラージュは、紙などを切り抜いて画面に貼りつけていく方法です。

はらぺこあおむしのエリック・カールは、薄い紙に自分で絵の具を塗って色紙を作り、それを切り抜いて貼ることで絵を組み立てました。あおむしの体に見える筆のあとやむらは、塗った紙そのものの表情です。

家で試すなら、まず「色の紙」をたくさん作るところから始めます。

  • 薄めの紙に、絵の具を筆やスポンジで塗る。むらがあってかまわない
  • 乾いたら、色ごとに分けて取っておく
  • 下絵に合わせて形を切り、重ねて貼る

描くのではなく「選んで、切って、置く」作業なので、線を引くのが苦手な人でも形が作れます。置いてみてから貼れるので、何度でもやり直せるのも利点です。

ちぎり絵 ── 紙のふちが輪郭になる

はさみを使わず、手でちぎって貼る方法もあります。

せなけいこは、包装紙や色紙をちぎって貼る貼り絵で絵本を描きました。ねないこ だれだのおばけは、ちぎった紙のけばだったふちが、そのままふわふわした輪郭になっています。

レオ・レオニのあおくんときいろちゃんも、ちぎった色紙でできています。顔も手足もない色のまるが、置かれる位置と距離だけで、よろこんだりさびしがったりします。同じレオニのフレデリックでは、紙で作ったねずみたちが、シンプルな形のまま豊かなしぐさを見せます。

ちぎり絵は、思いどおりの形にならないことが味になります。細かい部分を描きこむより、形を大きく、数を少なくするほうが画面がまとまります。

線画 ── 余白も絵のうち

色を使わず、線だけで描く絵本もあります。

シェル・シルヴァスタインのおおきな木は、黒い線だけの、余白の多い画面です。描かれていない部分が多いぶん、読む人が自分の気持ちを重ねる場所が残ります。もりのなかも黒一色の絵本で、色がないことが、かえって森の奥行きになっています。

線画で気をつけたいのは、登場人物の顔や体の形を、全ページで同じに保つことです。最初に人物の決まった描き方を1枚にまとめておくと、ページをまたいでもぶれにくくなります。

方法をまぜてもいい

レオ・レオニは、スイミーで水彩のにじみやスタンプのような手法を使い、ページごとにちがう質感の海を作っています。ひとつの方法にしばる必要はありません。

方法向いている人気をつけること
コラージュ色を考えるのが好き貼る前に置いて確かめる
ちぎり絵細かい線が苦手形を大きく、数を少なく
線画余白を生かしたい人物の形を全ページでそろえる

どの方法でも、本番の前にダミー本で流れを固めておくと、描き直しが減ります。

まとめ

絵本の絵には、コラージュ、ちぎり絵、線画など、筆で描く以外の方法がたくさんあります。「うまく描けるか」より「最後まで続けられるか」で、自分に合う方法を選んでみてください。 気になる方法があれば、2歳から読める絵本や4歳から読める絵本の中から、同じ方法で描かれた絵本を探して、じっくり眺めてみるのもおすすめです。

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