読みもの

きょうだいが生まれる子に読む絵本

2026.10.16おすすめ選びかた読み聞かせ

赤ちゃんが生まれると、家の中の時間の流れがかわります。お母さんやお父さんの腕の中には赤ちゃんがいて、上の子は、うれしい気持ちとさびしい気持ちを同時にかかえることがあります。

ここでは、きょうだいが生まれる前後の子と読みたい絵本を、4つの軸で並べました。順位ではありません。いまの子どもの様子に近いものから選んでみてください。

軸1:自分のものが変わっていく

赤ちゃんが来ると、上の子が使っていたものが、赤ちゃんのものになることがあります。

ピーターのいすは、妹が生まれたピーターのお話です。自分が使っていたゆりかごや家具が、妹のためにピンクにぬりかえられていきます。ピーターは、まだぬられていない青い小さないすを抱えて、家を出ることにします。ゆきのひと同じピーターが登場するので、2冊あわせて読むと、ピーターが少しお兄ちゃんになったことが感じられます。

「ぼくのだよ」が増えてきた子にとって、ピーターの行動はとても身近です。読みながら叱る必要はありません。ピーターの気持ちを、子どもといっしょにながめるくらいでちょうどいいと思います。

軸2:ひとりでがんばる

赤ちゃんのお世話でいそがしい大人を見て、上の子が「自分でやる」と言いだすことがあります。

ちょっとだけは、弟が生まれてお姉さんになったなっちゃんのお話です。お母さんにしてもらっていたことを、なっちゃんはひとりでやってみます。題名の「ちょっとだけ」ということばに、がんばる気持ちと甘えたい気持ちの両方がこめられています。

この本は、子どもより先に大人の胸にひびくことがあります。お話の終わりかたはここには書きません。上の子とふたりきりの時間に、ゆっくり読んでみてください。

軸3:お姉ちゃん、お兄ちゃんの役目

きょうだいが少し大きくなると、上の子が下の子を見守る場面も出てきます。

あさえとちいさいいもうとは、お母さんの留守に妹のあやちゃんと遊んでいたあさえが、妹を見失ってしまうお話です。妹をさがして走るあさえの胸のどきどきが、林明子の絵からそのまま伝わってきます。同じ組み合わせのはじめてのおつかいを楽しんだ子なら、すんなり入っていけます。

生まれる前に読むよりも、下の子が歩きはじめたころに読むと、上の子の実感に近くなります。

軸4:にぎやかな家族を楽しむ

きょうだいの話を「気持ち」からだけでなく、にぎやかな家族のお話として楽しむのもひとつの方法です。

からすのパンやさんは、いずみがもりのパンやさんに、4羽の赤ちゃんが生まれるところから始まります。子育てでお店はてんてこまい。それでも家族みんなで工夫していく様子が、たくさんのパンの絵とともに描かれます。赤ちゃんが来ると家の中がどうなるのか、少し引いた目で笑いながら読めます。

4つの軸のちがい

軸絵本読むとよさそうな時期
自分のものが変わっていくピーターのいす生まれる前後
ひとりでがんばるちょっとだけ生まれて少したったころ
お姉ちゃん、お兄ちゃんの役目あさえとちいさいいもうと下の子が歩きはじめたころ
にぎやかな家族を楽しむからすのパンやさんいつでも

読むときの心がまえ

きょうだいの絵本は、「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんらしくね」と伝える道具にしないことが大切です。絵本の子が感じているさびしさや、くやしさを、そのまま受けとめる時間にしてください。

赤ちゃんが寝ているあいだに、上の子とふたりで絵本を読む。それだけで、上の子にとっては特別な時間になります。赤ちゃんといっしょに読める本を探しているときは、0歳・1歳の赤ちゃんと読む、はじめての絵本も参考にしてください。

まとめ

きょうだいが生まれる子への絵本は、「いま、上の子が何を感じていそうか」を軸に選ぶと、無理なく手わたせます。 家族を描いた絵本は「かぞく」の一覧、3歳ごろからの絵本は3歳から読める絵本でも探せます。

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