日本の絵本と作家
日本で生まれた絵本と、日本の作家たち。
絵本
だいじょうぶ だいじょうぶ
ぼくとおじいちゃんは、いつもいっしょに散歩に出かけます。歩くうちに、ぼくは楽しいことと同じくらい、こわいことや心配なことにも出会うようになります。そのたびにおじいちゃんがかけてくれることばを、いとうひろしのやわらかな絵と文で描いた絵本です。
くまとやまねこ
ある朝、くまのなかよしのことりが死んでしまいます。くまは悲しみのなかで、暗い部屋に閉じこもります。大切な存在をなくしたあとの時間を、湯本香樹実の文と酒井駒子の絵で静かに描いた絵本です。悲しみを急いで終わらせようとしない1冊です。
へんしんトンネル
「かっぱ かっぱ」とつぶやきながらトンネルに入ったかっぱが、反対側から出てくると別の姿に。同じことばを続けて言うと、ちがうことばに聞こえてくる。そのおもしろさを、トンネルひとつで見せてくれることばあそびの絵本です。読み終わると、身のまわりのことばでも試したくなります。
じゃあじゃあびりびり
じどうしゃは「ぶーぶー」、みずは「じゃあじゃあ」、かみは「びりびり」。赤ちゃんの身近にあるものを、はっきりした色の絵と、くり返す音で見せていく小さな絵本です。お話の筋を追わなくても、読む人の声を赤ちゃんがまねするだけで、親子の遊びになっていきます。
ことばあそびうた
「かっぱかっぱらった」。舌をかみそうな、でも口に出さずにはいられないことばあそびの詩を15編集めた絵本です。読んでもらって笑うだけでなく、字が読めるようになると、自分で言えるまで何度も挑戦したくなります。子どもも大人も、声に出して楽しめる1冊です。
いないいないばああそび
顔をかくしている動物たち。紙のしかけをめくると、「ばあ」と顔があらわれます。めくる動きそのものが遊びになる、赤ちゃんのためのしかけ絵本です。大人がめくって見せるところから、やがて子どもが自分の手でめくるようになるまで、長くつきあえる1冊です。
まどから★おくりもの
クリスマスの夜、サンタクロースが家々をまわって、窓からのぞいてプレゼントを置いていきます。窓の穴から見えるのは、だれかの体のほんの一部。ページをめくると、思っていたのと少しちがう姿があらわれます。穴あきのしかけで楽しむ、五味太郎のクリスマスの絵本です。
サンタクロースってほんとにいるの?
クリスマスが近づいたある晩、お父さんといっしょにお風呂に入った子どもたちが、サンタクロースについての疑問をつぎつぎにたずねます。子どものまっすぐな問いに、お父さんがひとつずつ答えていく、親子の対話の絵本です。日本のふつうの家の、クリスマス前の晩が舞台です。
けんかのきもち
たいは、なかよしのこうたと大げんかをした。こうたがあやまっても、たいの怒りはおさまらない。けんかをした子の胸のなかを、太い線と強い色でまっすぐに描いた絵本です。
もりのかくれんぼう
家へ帰るとちゅう、ケイコは見知らぬ森にまよいこみます。そこで出会った森の動物たちと、かくれんぼがはじまりました。秋の森のどこかに、動物たちがかくれている、さがし絵の楽しみがある絵本です。
おおきなおおきなおいも
楽しみにしていたいもほり遠足が、雨でのびてしまいました。待ちきれない子どもたちは、紙の上に大きな大きなおいもを描きはじめます。幼稚園での実践をもとに赤羽末吉が作った、子どもの想像が画面いっぱいに広がる絵本です。
あめふり
雨、雨、また雨。何日も雨がふりつづいて、ばばばあちゃんはすっかりおかんむり。空の上のかみなりさんに向かって文句を言い、とんでもないことを思いつきます。元気なおばあちゃんが雨とけんかする、にぎやかな絵本です。
かさ
雨の日、赤いかさをさした女の子が、大きな黒いかさを持って、お父さんを駅までむかえに行きます。文字のない絵だけの絵本。黒い線の町のなかで、女の子のかさだけが赤く光ります。
おじさんのかさ
りっぱなかさを持っているおじさん。でも、かさがぬれるのがいやで、雨の日でもかさをささずに歩きます。かさを大事にしすぎるおじさんのおかしさを、とぼけた絵で描いた雨の日の絵本です。
あさえとちいさいいもうと
お母さんが出かけているあいだ、家の前で妹のあやちゃんと遊んでいたあさえ。道に絵を描くのに夢中になって、ふと顔を上げると、あやちゃんがいません。妹をさがして走るあさえの胸のどきどきを、林明子の絵が描き出します。
ちょっとだけ
弟が生まれて、なっちゃんはお姉さんになりました。お母さんは赤ちゃんのお世話でいそがしい。なっちゃんは、これまでお母さんにしてもらっていたことを、ひとりでやってみます。がんばる上の子の小さな背中を、やわらかな絵で描いた絵本です。
ぐりとぐらのおきゃくさま
雪の日に外であそんでいたぐりとぐらは、雪の上に大きな足あとを見つけます。たどっていくと、着いたのは自分たちの家。いったいだれが来ているのでしょう。冬とクリスマスのころに読みたい、ぐりとぐらのシリーズの1冊です。
だるまさんが
「だ・る・ま・さ・ん・が」でページをめくると、どてっ、ぷしゅー、びろーん。読む人も聞く人も体がゆれる、赤ちゃん絵本の新しい定番。
ぐりとぐら
のねずみのぐりとぐらが、森で見つけた大きなたまごで、大きなカステラを焼く。においにつられて森じゅうの動物が集まってくる、日本の絵本を代表するロングセラー。
はじめてのおつかい
5歳のみいちゃんが、はじめてひとりで牛乳を買いにいく。坂道で転び、お店で声が出ない。子どもの「はじめて」の緊張を、林明子の絵がまるごと描き出す。
100万回生きたねこ
100万回死んで、100万回生きたとらねこ。だれのことも好きにならなかったねこが、はじめて自分以外のだれかを愛する。子どもより大人が泣く絵本として読みつがれている。
いないいないばあ
にゃあにゃが、くまちゃんが、「いない いない……ばあ」。ページをめくると顔が出る。日本の赤ちゃん絵本の出発点になった1冊。
11ぴきのねこ
いつもおなかをすかせた11ぴきののらねこが、湖の怪物みたいに大きな魚をつかまえに行く。ずるくて、ちゃっかりしていて、にくめないねこたちの物語。
からすのパンやさん
いずみがもりのからすのパンやさんに、4羽の赤ちゃんが生まれた。子育てでお店はてんてこまい。でも、子どもたちのアイデアで、ふしぎな形のパンがどっさり焼きあがる。
きんぎょがにげた
金魚鉢からにげたピンクのきんぎょが、カーテンの模様に、花のなかに、キャンディのびんに隠れる。「どこ?」「ここ!」で遊べる、さがし絵本の定番。
こんとあき
きつねのぬいぐるみ「こん」と、女の子あき。腕がほころびたこんを直してもらうため、ふたりは汽車でおばあちゃんの家へ向かう。小さな大冒険の絵本。
もこ もこもこ
「しーん」「もこ」「にょき」。意味のない音と、ふしぎな形だけでできた絵本。なのに赤ちゃんは笑い、大人は首をかしげる。
ねないこ だれだ
夜の9時。こんな時間に起きているのはだれだ? 夜ふかしする子は、おばけになって飛んでいけ。ちぎり絵のおばけが、こわいのに大人気の赤ちゃん絵本。
おしいれのぼうけん
保育園でけんかをして、おしいれに入れられたさとしとあきら。暗やみのなかで、ねずみばあさんに追いかけられる大冒険がはじまる。80ページの読みごたえ。
おつきさまこんばんは
夜になって、屋根の上におつきさまが出た。「おつきさま こんばんは」。くもが来て隠してしまうけれど……。寝る前にぴったりの赤ちゃん絵本。
りんごかもしれない
テーブルの上のりんご。でも、もしかしたらこれは、りんごじゃないのかもしれない。ひとつの疑いから想像がどこまでも広がる「発想えほん」の第1作。
しろくまちゃんのほっとけーき
しろくまちゃんがお母さんとホットケーキを作る。「ぽたあん」「ぷつぷつ」「しゅっ」。焼けていく見開きページは、子どもが必ず指でなぞる名場面。
わたしのワンピース
まっしろなきれで作ったワンピースが、お花畑を歩けば花もように、雨がふれば水玉もように。「ラララン ロロロン」のリズムで進む、着せかえのような絵本。
作家
かがくいひろし
『だるまさんが』の作者。特別支援学校の教員として働きながら絵本を作り、50歳でデビューした。
かこさとし
『からすのパンやさん』「だるまちゃん」シリーズの作者。工学博士でもあり、科学絵本も数多く手がけた。
せなけいこ
『ねないこだれだ』の作者。ちぎり絵の手法で、おばけやうさぎを親しみやすく描いた。
にしまきかやこ
『わたしのワンピース』の作者。のびのびした線と、くり返しの楽しいお話で知られる。
ヨシタケシンスケ
『りんごかもしれない』でデビューした絵本作家。ひとつの疑問からどこまでも考えを広げていく「発想えほん」で人気。
わかやまけん
「こぐまちゃんえほん」シリーズの絵を手がけたグラフィックデザイナー、絵本作家。
五味太郎
『きんぎょがにげた』『みんなうんち』の絵本作家。明快な色と形、子どもを子ども扱いしないユーモアで、海外でも広く読まれている。
佐野洋子
『100万回生きたねこ』の作者。絵本作家であり、歯に衣着せぬエッセイの書き手としても知られる。
松谷みよ子
『いないいないばあ』『龍の子太郎』の作者。赤ちゃん絵本から民話の再話まで、幅広い仕事を残した。
谷川俊太郎
詩人。『もこ もこもこ』などの絵本の文を書き、『スイミー』など海外絵本の翻訳でも大きな仕事を残した。
中川李枝子
『ぐりとぐら』『いやいやえん』の作者。保育士として子どもと過ごした経験から、子どもが本当におもしろがるお話を書きつづけた。
馬場のぼる
「11ぴきのねこ」シリーズの作者。漫画家としても活躍し、とぼけた味のある線で知られる。
林明子
『はじめてのおつかい』『こんとあき』の絵本作家。子どものしぐさと表情を、観察にもとづいて正確に、あたたかく描く。